ACO Artistic Director Richard Tognetti and Principal Violin Satu Vänskä standing in front of a taxi in Japan

ACO Japan


 

世界に鮮烈な新風を送り続ける南半球のオーケストラ
アンサンブルに息づく日本との“深いつながり”とは

ACOが誇る輝かしい音色の秘密

 ACOの名器たち

ACOのメンバーにはストラディヴァリウスやグァルネリなど多くの歴史的名器が篤志家により提供され、実際に日々の演奏活動で使用されています。これだけの名器を所有する楽団は世界的にも珍しく、稀少なコレクションとも言えるでしょう。ACOのサウンドを創り出すさまざまな楽器を一部紹介します。

 

(カッコ内が使用しているメンバー 〈20223月現在〉)

ヴァイオリン

1743 年製グァルネリ・デル・ジェス(リチャード・トネッティ)

1759 年製 J.B. ガダニーニ(ヘレナ・ラスボーン)

1726 年製 ベルジョルノ・ストラディヴァリウス(サトゥ・ヴァンスカ)

1728/29 年製ストラディヴァリウス (マーク・イングウェルセン)

1714 年製ジュゼッペ・グァルネリ・フィリウス・アンドレア(マヤ・サブニック)

1590年製ブラザーズ・アマティ (イリヤ・イサコヴィッチ)

1860 年製ジャン・バティスタ・ヴィヨーム (後藤和子(あいこ)

チェロ

1616 年製ヒエロニムス・アントニオ・アマティ (ティモ=ヴェイコ・ヴァルヴェ)

1729 年製ジュゼッペ・グァルネリ・フィリウス・アンドレア (ジュリアン・トンプソン)

1846年製ジャン・バティスタ・ヴィヨーム (メリッサ・バーナード)

コントラバス

1585年製ガスパロ・ダ・サロ(マクシーム・ビボー)

 

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ヨーロッパとアジアが出会う場所


音楽ジャーナリスト  林田直樹


たとえばシドニーを訪れてみると、日本人のほかに、中国や韓国、インド、ベトナム、タイなどにルーツを持つ方が非常に多いことが感じられるでしょう。市内にはアジア各国の料理店もよりどりみどり。自然が豊かで良質な食材が身近なことから、本場以上に美味なレストランに恵まれた街だという評価もあるほどです。
かつては英国の植民地でもあったオーストラリアですから、英国の影響が大きいように見えますが、地理的にはアジアと近いのです。ここはヨーロッパとアジアがちょうどいいバランスで共存している、二つの大陸の文化がダイナミックに出会う場所なのです。
また、オーストラリアは地球最古の大陸であり、その生物の多様性は極めて特徴的です。世界でも自然の力の偉大さを最も感じられる場所と言っていいでしょう。さらには6万年から8万年の歴史があるといわれるアボリジナル・ピープルなどの先住民の文化は、とても豊かで力強く、常に新しいインスピレーションを私たちに与えてくれます。
こうした地球的視点を常に身近に感じながら、さまざまな文化が融合した背景で音楽活動を続けていること、それがACOの最大の特徴なのかもしれません。オーケストラにとって、日本とのつながりを強く持ち続けることは、とても大切なことなのです